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2011-10

至福と不安の最終戦

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台風12号が通過して2週間が経過した頃、残り僅かなシーズンを尺ヤマメで締め括ろうと思い、何時もの川に向った。しかしこの日は、生憎朝から雨。本来なら喜ぶべきところであるが、台風12号の影響で本流は水位が上がったままであった。 仕方なく比較的水量の少ない支流に入渓する事にした。
この川は、非常に規模が小さい事に加え、すくすくと育った葦を縫うように流れているため、地元の釣り自慢からも敬遠される川である。なぜなら葦で被われた川は、ポイントも小さくフライを流す距離も短い。葦をかわし狙ったピンポイントにフライを落とす事が出来なければ、釣りにならないからである。
しかし台風12号の影響で多くの葦が倒され、至る所でポイントが露出している。 これなら釣りになる。ひょっとすると尺ヤマメのチャンスかも?
と言うのは、過去にも同じような経験をし、その時にも大きなヤマメを釣ったことがある事から直感した。

入渓して直ぐに小さい堰堤が現れた。私はその堰堤の落ち込みにフライを流すと早速20センチ程のヤマメが釣れる。その後100メートルほど釣り上がるが、小さなヤマメの反応がある程度なので、過去に大物を釣り上げた実績の有る場所を目指し上流部に移動した。 その大物ポイントは、両岸にテトラが入っていて水深のある長い瀬である。
先ず、瀬のかけ上がり2メートルほど上流に10番のジャシッドを落とすと、かけ上がりからゆっくりと大ヤマメが出るが痛恨のスッポ抜けである。残念! その後、何度かフライを流すが奴は姿を現さなかった。気を取り直し更に上流に向かった。

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次のポイントは堰堤下の小さなプールである。落ち込み際の両サイドの岩には、簡単に釣らせないよと言わんばかりに、葦が張り出している。更に厄介な事にそのポイントの直ぐ下流にも葦が有る何ともキャスティングし難い場所である。 しかし如何にも大物の気配がする一級ポイントである。私は葦にフライが捕われない様、ループをコントロールして慎重にキャストした。
何時もの事であるが、こう言った難しいポイントに正確にキャストしなければいけない時、HandsomeBoyは本当に頼りになるロッドだ! ループを狭くしたり、逆に広くしたり、早くも遅くも自由自在にキャスト出来る。
しかし最高の相棒でキャストを繰り返すも反応が無い、その後何投しただろうか? 絶対に大物は要ると信じて止まなかった私は、何故かフライをそのポイントに流し続けた。諦めかけたその時、大きな魚体が浮上して#10のジャシッドを吸い込んだ。

願いが通じた瞬間であった。

HandsomeBoy が綺麗な弧を描いて曲がる、ロッドを通して伝わってくる魚信は間違いなく大物であった。手こずるかと思いしや予想以上にあっさりと水面に魚体を現した。 これもバンブーロッドならではの特長であろう。
バラさない様に慎重にランディング。 ネットに収まったのは婚姻色の出た綺麗な33センチの雌ヤマメだった。

仕事の事情から、今までの様に容易く釣りにいけなくなった今年は、大物との巡り会いも随分と少なくなっていただけに、最後の最後でシーズンを締め括るに相応しいヤマメを釣る事ができた。 思い通りキャストが決まり、狙っていた通りの尺ヤマメを釣る。
フライマンにとって何にも替えがたい至福のときであった。
しかし台風の影響で渓相が一転しているところが多くあることも事実。
変わり果ててしまった川であるが、来年はどんなドラマが繰り広げられるのだろう。
喜びも束の間、不安の残る最終戦であった。

鳥取県在住:牧野和則

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