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2019-05

『フライフィッシングへの熱き思い』 最終章

『私が思う理想のフライロッド』

第5章で完結するはずでしたが、モチベーション上がっちゃって・・もう一丁フライロッドについて語ってみたいと思います。
フライロッドといっても、ジーニアスロッドの自画自賛話です(笑)
興味がありましたらお読みくださいませ。

ちょっと告知を・・
告知:ビギナーズマムさん主催のバンブーロッド試し振り会inなごみの湖
    今年も参加させて頂きます。
詳細はこちらhttp://geniusrod.blog118.fc2.com/blog-entry-119.html 

フライロッドは先ずキャスティング能力があって初めてその使命を全う致します。
言い換えれば、キャスティング能力に乏しいロッドは、フライロッドとは言わないわけです。この過激な発言を元にこの章では、何故私が1つのアクションに拘り続けているのかを熱く語らせて頂きます。

フライロッドと一口で言っても、そのアクションは様々です。どんなアクションを有していても、それはその中に、そうであるための理由が必ずあるはずです。
私は今日までペゾン・エ・ミッシェルのPPPアクションを追求してまいりました。
それはフライフィッシングをする上で、最も優れたアクションを有しているからに他ならないからです。 このPPPアクションが何故に優れているのかの話をする前にアクション用語について、知っておいて頂きたいことがありますので、ちょっと触れさせて頂きます。

ペゾンと言えば、パラボリック・・ パラボリックと言えば、ペゾン・・
そんなイメージ、皆さんにもありますよね! しかしこのパラボリックって用語、実はロッドアクションのことではないんです。
パラボリックとは、パラボナ・・つまり放物線の事で、放物線のように常に綺麗に弧を描くと言うイメージの中で作られた造語で、ペゾンが商業目的から、パラボリックと言う用語を作ったわけです。 つまりロッドアクションそのものを示すものではなかったんですね。
それがいつの間にか、パラボリックはアクションを示す用語になってしまい、現在はパラボリックアクションと独立したロッドアクションと認識されています。

これは、ポール・H・ヤングや、ペインといった、当時アメリカを代表するロッドメーカーが自身のロッドの中にそういった名前の付いた物があり、それがそのままアクションとして世界中のアングラーに認識されたのではないかと考えられます。
このあたりはあくまでも私の想像です。 間違ってたらごめんなさい。

では、ペゾンは一体どんなアクションを追求していたのでしょう?

それは、プログレッシブアクションというものです。  
プログレッシブアクションはフライロッド史上最も優れたアクションとして今現在も語り続けられています。 

プログレッシブアクションとは、負荷に適したところが作用し、その負荷が大きくなるにつれ、バット側に追従作用することを意味します。
つまり小さな力には小さな曲がりで、大きな力には大きな曲がりをロッド自体が自動的にその負荷量を判断し、それに適したところが作用すると言うメカニズムです。

このプログレッシブ理論は、あくまでもラインを目的の場所まで理想的に飛ばすためのメカニズムです。 決して特定される距離やまた特定される釣り方を考慮したものではなく、本来のフライロッドとしての宿命を、しっかり背負ったものであると言う事です。
私自身もこのプログレッシブ理論は、良いロッドを作る上で、最も適したものと考えています。 

現在においては、かなりおかしな言い方になりますが、パラボリック=プログレッシブを解釈できるわけですが、今現在パラボリックとプログレッシブは別の意味合いで認識されています。 
この風潮を今更私ごときが、“やいやい言っても”始まりません。
しかし私のロッドにご理解頂いています方々には、今後、弊社ホームページやブログ、また私自身が何かのイベントにてジーニアスロッドについてのパラボリックと言う活字や発言は、すべてプログレッシブを意味しているとご理解ください。


・・ワンアンドハーフの効果・・
フライフィッシングって、魚を釣る数ある手段の中で、ポイントにキャストした後にロッドに求められる性能って殆ど無いんですよね! 全くとは言いませんが、他の釣り方に比べればと言う意味です。 
例えば渓流でヤマメやイワナをドライフライで釣るとしましょう。 餌釣りやルアーでは、投げた後に、ロッドによる操作が必要で、むしろその部分の方が重要です。 そのためそれらを作るメーカーは、誰でも簡単に操作できるロッドの開発に余念が無いわけです。
しかしフライは、投げた後に特にする事が無いですよね! しいて言うならメンディングぐらいかな? そう考えると、やっぱりフライロッドは上手くラインを投げるための道具なんです。
上手くラインを投げるためには、物や風といった障害になるものは、出来れば避けたいはずです。しかしフィールドでは必ずといってもいいほど、その厄介者達が付きまとうわけです。 その厄介者達と上手く付き合うために、進化させたテクニックがHS/HLです。 そして、そのHS/HLを容易にしたロッドが、ペゾンのPPPモデルで、Perfect Progressive Power(パーフェクトプログレッシブパワー)の頭文字をとったものです。

投げるためにその殆どの性能を使うフライロッドは、理想的なループで目的とする距離を確実に狙える事が、先ず第1条件となりますが、その性能をクリアした上での次なる課題は、ラインのコントロールです。
ここで言うコントロールとは方向性のことではなく、自由自在にループを作り出すための性能です。 これを具現化するにはティップの柔軟性が問われます。 どんな状態でロッドを振っても、結果的にティップの動いた通りにしかラインは動きませんので、融通の利かないティップは、ループ形状や方向をコントロールする上で実に厄介になってきます。

ティップの柔軟性と聞くと、「軟らかなティップが良いんだ!」と勘違いされますが、そうではありません。軟らかいにも色々ありますが、柔軟性に富んだロッドは、概ねティップ先端が弱いものが多く、そのようなロッドでは、ループを形成する上で、ティップが十分な力でラインを引っ張れなくなります。 結果、放出されたラインにスラックが入ったり、酷い物になるとテーリングを起こします。 当然こんな状態では良いキャストは出来ません。
弱いティップだったら、まだ強すぎるティップの方が、断然キャスティングするには適していますが、 優れたティップを作るには、強すぎず、弱すぎずといったバランスが必要となってまいります。
その優れたティップとそれを補助するバットとの融合が、ジーニアスパラボリックアクションと思ってください。

この両者を上手く融合する優れた手法が、ティップをバットより長く設計する事です。 強く作ったティップを、長くカットする事で、しなやかさも同時に得る事が出来る大変優れた手法です。 
バットよりティップの方が長く設計されているロッドを「ワンアンドハーフ」といいますが、この構造はロッドとしての性能以外にはちょっと厄介な事もあるのですが、優れたプログレッシブアクションを具現化するにはどうしても必要なのです。

それぞれのモデルで、ティップとバットの仕舞寸が違うのは、そのロッドをフィールドでどう使うのか? つまり使用目的です。
ティップの柔軟さを強く要求されるシーンでは、より長くティップを作る事で、柔軟な部分を多く備え付ける事になりますので、キャスティング性能を変えずに、柔軟性を大きく味付けられるわけです。
逆に、柔軟性はそれほど求めないコンセプトでは、ティップを短く作る事で実現いたします。

世の中の名竿と言われたロッドは、どんなメーカーのものでも、その能力は優れているものです。 決して距離や釣り方を限定したものではありません。
フライロッドとは、ポイントに上手にフライを投げるための道具である以上、どんなシーンでも瞬時に対応出来るアクションでないといけないと考えます。

そのコンセプトがしっかり備わった上で、思い描く釣り方と、どうリンクさせていくか、それが最初に述べた「どんなアクションでも、そうである意味が必ずある」ということだと思っています。


・・美しきフライフィッシング・・
さて、この章で本当に最後になりますが、今まで読んでいただいて、率直にどう感じられたでしょうか? 下手な文章で読み苦しいところばかりだったと思いますし、読み方によっては誤解を招く文もあったかと思いますが、全ての章では、一貫して、釣り方やその心得、またそれを可能にするキャスティングでまとめてまいりました。
それらは決して、推奨する釣り方や、HS/HLと言うテクニック以外は認めないという事ではありません。
しかし、この素晴らしいスタイルを知ってしまった今、絶対に絶やしてはいけないと強く感じています。 
このスタイルは残念ながら現在入手できる関連雑誌等では取り上げられていません。
したがって、私の様な者が、その素晴らしさを個人的に発信せざるを得ないのです。
釣果に拘り、またそれを追わざるを得ない業界の仕組みも十分理解しています。
しかし、どう考えてもフライフィッシングは釣果と言う答えの上に成り立っているのではなく、もっともっと奥の深いもののような気が致します。

フライフィッシングは、他の釣り方とは違い、キャスティング・タイイング・フィッシングと言った、3つのカテゴリーを楽しむ事の出来る大変贅沢な釣りです。 
努力次第では、それぞれのカテゴリーを極める事もできます。
キャスティングの基本を覚えれば、とりあえず釣りには行けるでしょう。
しかし、高度の技術を習得すればするほど、フライフィッシングの世界が大きく開けてまいりますし、またそれを可能にする受け皿も沢山存在いたします。
タイイングもそうです。 使うフライばかりでなく、使わなくてもテクニックを磨く上でもサーモンフライなどにチャレンジされてもいいと思います。
コンテストに入賞するほどのテクニックを追及しろとは言いません。 しかしタイイングの集大成であるサーモンフライを学ぶ事により、日頃使っているフライへの考えや、どんなフライも巻くためのテクニックは、確実に進歩いたします。

この様に、絶対他の釣りにはない、素晴らしい世界があるにも拘らず、目の前の魚ばかり追っかけているだけでは、実に勿体無い。

私にとって、フライフィッシングを楽しむという事は、釣果だけを追いかけるものではありません。
勿論釣りですから、釣れる方が良いのですが、釣果までどう行き着くか、それはフライフィッシングを取り巻く3つのカテゴリーや、それを使うフィールドでの哲学を楽しむという事なのです。
格好良く表現すると「全てを美しく完結したい」という事ですかね!

色々やってきたからそう思えるのか、もともとそうしたかったから、そう思えるのかは、分かりませんが、確実にいえることが1つだけあります。


それは、フライフィッシングが楽しくてしょうがないという事です。


ブルーギルを釣っていたあの時の気持ちのように・・・


・・・・おわり・・・・

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HIDEさんへ

コメントありがとうございます。 ハンサムボーイを作るにあたり、色々な勉強をさせていただきました。 
このロッドは、池田浩悦さんの協力無しではありえませんでしたし、その他の方々の協力も頂きました。

池田さんの細部に渡る厳しい指摘を、どう具現化させていくか・・
当時は色々苦労もありました。

そして、完成したときの事、また池田さんがそのロッドを振った感想をメールで頂いた内容等、今でも鮮明に覚えております。

今では、自分でも「よくもまぁ出来たものだ」と思うぐらい、素晴らしいロッドだと自負しております。

ハンサムボーイを作らせて頂いて以来、ロッド製作への自信が、他のモデルの進化へと繋がっております。

3年前を振り返り、本当に良い勉強をさせて頂いたと、関係者皆さんに感謝しております。

終わっちゃいましたね!

終わっちゃいましたね。。。

1章~5章プラスまで心地よい気分になりました。
あの竿でポイントに打ち込み、優美に流れるワイルドキャナリーを
ゆったりと咥え込む「尺」山女魚が浮かんできます。

改めてジーニアスロッドを握る際の「心構え」を問われたような気がします。 
緊張しますが、その分楽しさは倍増すると思います。

「No.222」への期待も高まりますね!

横須賀taku さんへ

コメントありがとうございます。

ちょっとした気持ちの持ち方で、随分釣りへの考えと行動が変わります。

釣果に惑わされず、どうしたらポイントを荒らさないで遡行できるか・・ 
後から来た人に釣らせる気持ちで釣ってみてください。

1年もやっていると、相当釣が上手くなりますよ!


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