2017-09

秋田釣行を振り返って

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8月25日 秋田は実に2年振り。
私の住む奈良県は、秋のひとかけらも感じない暑い日が続く中、さすが秋田 時折吹くそよ風が明らかに秋を感じた。
渓に住むヤマメやイワナも刻々と秋の装いになっていくこの季節は10年来秋田に通っている私に取っても初めての季節。
本流の大物も一雨ごとに支流上流を目指すこの季節でもあるが、秋田とて夏の猛暑をやはり引きずっている季節でもある。
そんな期待と不安を抱えて、5日間の秋田釣行へ行ってきました。




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伊丹空港始発に乗ると、空港から一番近いフィールドだと朝10時頃には竿が出せる。
そのため、いつも始発に搭乗するのだが、この小さな飛行機は秋田空港に着陸するまで不安が付き纏う。
勿論、事故など無いから、今こうしてブログを書いているのだが、その不安も10年来何一つ変わっていない。。

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空港で待ち合わせをしたTSさんに先導してもらいながら早々初日の川へ・・
舗装道路から林道へ外れ、ガタガタと車を揺らしながらどんどん進んで行く。
10km近く奥へ入っただろうか、先導の車が停まった。

「ここから行きましょう」    TSさんが言う。

早々に支度を終え私のST氏とTS氏の3人で釣り上がることにした。


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この川は初めての川で、秋田でも人気河川だけあって渓相は素晴らしいの一言。
何より、川沿いに林道があって大変入渓しやすいのも無精者の私に取っては非常にありがたい。
しかし、入退渓が容易だということは、誰でも簡単に釣りが出来るということ。
相当場荒れが酷いかもしれないと、少し不安はあったが入渓してすぐに、7寸ほどの綺麗なイワナが#10のジャシッドを咥えてくれた。

その後ヤマメとイワナが良い場所から必ず顔を出してくれた。

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東京からST氏が切り株が沈んだ一級ポイントから尺イワナを引きずり出した。

初日から幸先が良い・・・ 今期の秋田釣行はパラダイス連発かも!と嬉しい予感が走った。

その後もコンスタントに釣れ続けた。


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私は言うと、大物は残念がらST氏にしてやられてしまったが、調子よく釣れ続けた結果初日は、なんだかんだで一人20匹以上釣ることができた。



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特にイワナのサイズは皆平均して大きく8寸以上あるものが多かった。

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中にはこんな珍しいヤマメも・・・


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その晩は、宿の前の焼肉屋で祝賀会。
TSさんも私たちを見て刺激を受けてくれたみたいで、これからの渓流での狙い方が変わります!とまた一人 イケダイズムな人が誕生しました。。




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8月26日

この日は私とST氏の二人釣行です。
初日の夜半に大雨が降ったみたいで、目的にしていた川は増水。
国土交通省の累雨観測を頼りに、比較的雨の少なかった川を目指すことにした。


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移動中明かに目的地の空が怪しい色をしている。
その真っ黒な空がどんどん近寄ってくるが、ありがたいことに途中大雨に打たれたものの、現地ではそれほどの事はなかった。そう、豪雨をもたらした雲を通り抜けて来たのである。


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1日カッパを手放せない日ではあった。

しかし釣果は初日ほどではなかったが、ここでもヤマメやイワナが気持ちよく遊んでくれた。


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夕方には雨も上がり、空を見上げると虹が出ていた。

奈良は決して都会ではないが、虹を見たとしてもそのどこかの一部が見えているだけ。

ここでは、虹の全貌が眺められた。。 虹を丸っと全部見たのは生まれて初めてかもしれない。。


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虹も感動であったが、地平線に沈んでいく夕日もまた感動であった。。








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8月27日

この日は神奈川県からSMさんが合流。
なんと池田さん(師匠)がSMさんを空港へ迎えに行っていただき、その間私とST氏そして八戸からNGさんが池田師匠とSMさんの到着を待った。

もちろん釣り人が待つと言ったら、釣をしながら待ったのは言うまでもないでしょう。。


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八戸のNGさんの釣は、いつ見ても素晴らしい。
遠いところから的確にポイントへフライをねじ込んでいく。
その姿は、実に優雅と表現するに相応しく、流石 池田浩悦氏仕込みである。。

この日は、豪雨の関係で何処もかしこも洪水状態。
仕方なく26日釣った同じ川を2パーティーに分かれて入ることとなったが、釣果は今ひとつでした。



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早めに切り上げみんなで常宿で乾杯。

出来の悪い弟子(私だけですが。。)達と、池田師匠との至福のひと時。

僕にとってはこの時間も釣している時と同じぐらい大事な時間でして・・
池田さんの釣に対する考え方や武勇伝等、ワクワクすることがいっぱいです。
特に国分寺の大師匠(池田さんからして)との出会いや、20年来大師匠のビク持ちをした時の話は、何度聞いても心打つ話ばかり。

当然、時間とともにビール瓶の数が増えるのも言うまでもない。

もう! 食って、飲んで、感動して・・ みんなヘロヘロでした。





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8月28日
現地で初日ご一緒して頂いた、TS氏と再び合流。
朝5時に宿を出発して、TS氏と合流いたのは、ちょうど6時頃だった。


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人数が多いこともあって、やはり2パーティーに分かれて入渓です。
私と神奈川SM氏、そしてTS氏の3人が下流部。

池田さんと東京ST氏の2人はその上流部へ入った。
そして、池田さんにお願いしてSIR-GREEN "HUNT" 7'2" #4グラファイトを使ってもらうことにした。


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一昨日の雨の影響もあって、川は少々増水していた。
それはこの川で釣をするのが初めての私でも容易にわかった。

入渓してしばらくは何の反応もなく、なかなか苦戦したが、昼近くなった頃からヤマメの反応も良くなってきた。

神奈川のSMさんはライズするヤマメを1発で仕留めた。
ライズも見た時はそれほど大きな魚に見えなかったが、釣ってみてびっくり!9寸以上の良形ではないか!

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HondsomBoy "IO" と Master-Bow7'2"#4 3P プロトモデル

どちらも秋田の渓によく似合う。。



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僕にも綺麗なヤマメが挨拶してくれました。


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フライ馬鹿たちは、暇と場所があればキャスティングです。
それは達人 池田さんとて同じ事でした。。

さて、池田さんのグラファイトの評価は・・・

「最高のロッドです。よく4Pでこんなロッドできたね! これで良いですよ、と言うかこれしか無いですね」
とまさかまさかの褒め言葉に一瞬 何が起きているのかわかりませんでした。
もしかして池田さん冗談言って僕を喜ばせようとしてるんじゃ無いの?と疑っていると、話が進む中 そうじゃ無い事が分かった。

やったー! 10回も試作を繰り返した甲斐がありました。

これで自信を持って売っていけるし、自分もようやく達人に認めていただけるロッド作りが出来る様になってきたのだと自分で自分を褒めてやりました。。(笑)




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午前中の釣を終え、河川変更のため全員で移動。

ロッドを褒めてもらって嬉しかったのもつかの間
林道から国道へでてしばらく走ったところでアクシデントです。!

なんと対向車線を走行中のビックバイクがセンターラインをはみ出して、僕たちの乗る車へ正面衝突!!!!

そこは緩やかな右カーブでコーナーの入り口ですでにオーバーラン。
先行する池田さんは間一髪でそのバイクをかわしたのだが、バイクはそのまま僕の運転する車の方へ・・
僕はどうすることもできずその場で停止したが、そこへ”ドカン”とぶつかって来た。

僕もビックバイクに乗っていたが、そのスピードでオーバーランする??? っていうくらいゆっくりと当たってきた。
ライダーは幸い怪我は無かった(そりゃそうだ、怪我するスピードじゃ無いもん)ので一安心。

しかし、レンタカーで事故したら、後が大変。
手続きやなんやで半日台無しになりました。。

向かっていた川は過去に良い思いのした、僕にとっては相性の良い川だっただけに、非常に残念でした。
しかし、あのライダー「僕が全面的に悪いです すみませんでした」って反省してたようですが、絶対居眠りしてたんだよ!出無いと普通に考えて、オーバーランするスピードじゃ無いもん。。



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一夜明けて最終日

昨日の事故の嫌な思いは昨晩ビールと温泉で流して、心機一転頑張ります。。
そして、嬉しうい事に、帰りの飛行機の時間まで池田さんとマンツーマン。
池田さんの釣をじっくり見るのは久しぶりで、全てを吸収して帰りたい一心で川へ向かった。


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清らかな水に住むヤマメはどれもとても綺麗で逞しい。
さて、今日はどんな魚達と出会えるだろう。

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池田さんと言えばバックハンド。
いつもの事ですが、オーラが半端じゃありません。
学びたい事がいっぱいあり過ぎて、生まれ変わらないと全部学べません。。

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釣れるヤマメは綺麗なものばかり。
正に秋田美人です。

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このシーンが見たくて秋田に通うと言っても過言では無い。

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特別大きいのは釣れなかったけど、とても美形なヤマメ達が最終日を飾ってくれました。
それに久し振りに池田さんを独り占めできた事も、勿体無いくらい嬉しい時間でした。

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秋田の儀式。

秋田の渓と素晴らしい魚に会えた事を感謝しつつ、師匠伝承のkiss&Release





今回は実に2年振りの秋田でしたが、やはり秋田は何時行っても良い所です。
川は綺麗し、魚もいっぱい居る。
しかも小さな川でも尺を超えるヤマメやイワナが居る事も秋田の魅力の一つです。
かなり前のフライフィッシング情報誌のサワダさんの記事で、秋田ほどフェールドテストに相応しい地は無いと表現してる通り大小様々なフィールドがあり、オープンスペースで思いっきりロングキャストして釣れる所やテクニックが無いと1匹の魚も釣れ無い所まで、本当に多種多様。

今回は、グラファイトロッドを池田さんに見てもらいたかった事、そして新しく作った3Pバンブーロッドのテストも兼ねての釣行と成りました。
もちろんそのバンブーロッドも池田さんに使っていただきました。

池田さんの見解を正直に書きます。
この文を読んで、皆さんがどう感じるかは兎も角として、正真正銘池田さんからの3Pバンブーに関するインプレッションです。
「全体的に良くできたロッドだと思います」
「まず3Pという事もあり、持ち重り感があるのじゃ無いかと思いましたが、それは全然大丈夫でした」
「数時間使って重たく感じるようであれば、ダメです!と言うつもりだったのですが・・」
「アクションは、18ヤードを越えたあたりからティップの弱さが顔を出し始めますね」
「このティップでは、20ヤードのドライフライキャストがかなりのテクニックが必要です」
「まあ、難しさを駆使して使う楽しみもあるんですがね」
「ただ、私が使うのであれば、もう少しアクションの見直しをして欲しい所です」
「そうとは言え、一般には18ヤードも飛ばして釣る人も稀ですからね・・」
「そいった意味では、この竿で十分だと思います」
「あとは新藤さんがその後どうされるか・・ですね」
おおよそこんな感じの事を助言いただきました。

私も漸く8割方認めてもらえるアクションを1発で作れる様になったのかな!
そんな思いが自然と湧いてきてなんだか嬉しかった・・です。

以前の私は1本のアクションを作るのに、違うな〜違うな〜なんて数回作り直したり、酷いのはあ〜全くダメ!と根本からやり直す事も多々ありました。
しかし、池田さんに知り合って釣を教えて頂き、平岩さんに知り合ってキャスティングを教えて頂いてから、自分自身のロッドへ対する考え方がはっきりとしてきました。
特にハンサムボーイを立ち上げた事で、アクション捻出のいろはを根本から理解できたと思っております。
一番自信がついた事は、数年前サワダさんに僕のロッドを見せた時、サワダさんはこうおっしゃいました。

サワダさん:「こんな仕事をしているものですから、色んな方々がバンブーロッドを見てくれと持ってくるのですが、今まで見た中で一番出来が良いです」
「そうだな〜100年前・・いや50年前にこのロッドがあれば完璧です。」

私:「それは材料の問題ですか」

サワダさん:「そう! 50年前に比べて竹の質が全然違う」

私:「私のロッドをもっと良くするにはどうすれば良いですか? 差し支えなければ教えていただけませんか」

サワダさん:「⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎」
いろいろ竿作りの事を教えていただきましたが、そこは秘密です。


こんなやり取りがあってから、私の竿作りが変わりました。
その後、多くの方々に良い評価を頂けるように成りました。
2Pは大成功を収めたと自負しております。

今度は3Pです。
3Pで2Pのようなアクションを出すにはどうしたら良いのか?

面白いもので、アクションの事ばっかり考えて14年(パラボリックに転向してから)
目をつむれば、大体のテーパーデザインが浮かんでくるのです。。
そうして作った今回の3Pバンブー
池田さんからは、大絶賛とまでいきませんでしたが、概ね80点ぐらいの評価だったのではないかと思っております。

自慢話に聞こえたらごめんなさい。。
自信の裏付けだと解釈していただくと嬉しいです。

これからももっともっと、竿作りはもちろんアングラーとしてもスキルアップを目指して行こうとも思ってます。
それが結果的に良いロッド作りに繋がる近道と考えるからです。

肝心の3Pバンブーの今後はまだ決めていません。
池田さんの言う様に”一般には十分” として、このままリリースするのか?
もう少し改良して出すのか?

その辺りは、これから各地である試投会で皆さんに振っていただき、皆さんの意見も参考に決めようともいます。

何はともあれ、今回の秋田釣行は、私にとっては貴重な時間と貴重な意見を聞けた大変貴重な日になりました。






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