Parabolic Genius


数年前、カレイドスコープや、バーティゴシャドーとしてちょっと珍しいグラスロッドがありました。
あるメーカーのデットストックとして残っていたグラスブランクを買い取り、ティップ/バット共に切り詰めて欲しいアクションを出した物を、ジーニアスグラスロッドとして販売していた事は、記憶に新しいと思います。
当時は大変人気で、修理対象外(定番商品では無いため修理不可能)にも関わらず、お陰様でリリースするロッドすべてが時間も掛からずに完売致しました。
数に限りがあったため、一人でも多くのお客様に使って頂きたいという事から、私自身のストックは持たず(デモロッド)全て売り切りました。なので当然弊社にも存在しません。
そのブランクは、今では使えなくなったフェノール樹脂を使用していて(使える時代のものである為違法では無い)柔らかい割には背筋に芯の通った様な、この時代独特のグラスフィーリングのある竿でした。
アクションも基本的な設定がパラボリックであった為、弊社で売るにはもってこいの商材でしたが、アクションが些か”ダルんっ”としたフィーリングでした。
しかしティップとバットを切れば、僕の理想にかなり近いものが出来る・・と直観し、ストック分全部買い取り、後にカレイドスコープ、バーティゴシャドーとして生まれ変わった訳です。
今回なんと在ろう事か、その当時のブランクが2本入手出来ました。
それもスペック違いで2本ですので、事実上1本づつという事になります。
もう二度と手に出来ないブランクだと思っていたので、奇跡的な出会い・・と言っても過言では無い嬉しさです。
勿論このロッドも、後がない為修理対象外であるのですが、こんな逸材を遊ばしておくのは実に勿体無い!
1本づつしか無いと言う事から、自分自身で使うために形にしようか!と何回も考えましたが、ここはグッと堪えて・・このページにて販売をいたします。
各モデル1本しか無いのが、非常に心苦しいんですが、是非このチャンスに手に入れてください。
最高のアクションを捻出致しますので・・
さて、肝心のスペックは、◼︎7' 3" #4 ◼︎7' 5" #4/5 の2本です。
これは、この辺りで切ったら良いアクションでるな〜って言う第1段階の予想スペックです。
今回は、バリバリのドライフライロッドとなりそうです。
まずティップの強さを確認しながらティップトップを数ミリ単位でカットします。
そしてバットはこの辺りかな?と言う所でグリップを仮止めして、一番フィーリングの良いスペックを探します。
実際にラインを通して投げて見て、ループの形はどうか? フィールドを想定しての色々な投げ分けはどんな感じか?
そして、高度のあるラインを投げる事が出来るか?など色々テスト致します。
そして、一番落ち着いた所の長さがどれ位かで最終スペックが決定いたします。
写真の黄色いテープが、予想カット位置です。
あくまでも予想ですので、実際にはもっと短くなる場合、またその逆も考えられます。
したがってこの竿も、出来上がりはワン&ハーフ(ティップがバットより仕舞寸が長い)になります。

コンプリートはペゾンタイプのシート金具にライトグリーン/レッドトリムと言った、コスメを検討中。
お値段も、修理不可能と言う事ですから出来るだけお安くしたいと思いますが、非常に価値のあるブランクを使用してのオリジナルロッドですので、5万円代中盤から後半になりそうです。
このロッドはこのブログページのみでの販売です。
よってクラフト展には持って行きませんので、ご了承ください。
スペック、価格等の詳細が決定次第、販売開始致しますので、興味のある方はこのブログを逐一チェックして見てください。
この竿に関するご質問、お問い合わせはこちら→info@genius-rod.com